梢のあみめ。それはWEBの世界のはしくれのものであるために、WEBサイトのレビューを日々綴るブログです。

月: 2022年11月

No.005 SETOMANEKI

Web業界のはしくれのものになるために、ページを見る目を養うwebサイトレビュー。

第5回目は愛知県瀬戸市、おもだか屋の「SETOMANEKI」という招き猫のブランドサイト。
モダンな雰囲気で、フォントの混植が面白いと思ったのでレビューしてみました。

 

https://setomaneki.jp/

「SETOMANEKI(セトマネキ)」は、新しい招き猫のスタイルを提案するプロダクトです。やきものの伝統と歴史に根ざした街、愛知県瀬戸市で様々なやきものを創り続けてきた中外陶園が、「幸せを招く新しいカタチ」をコンセプトに、瀬戸焼の招き猫を進化させました。

 

ターゲット

雑誌とか読んでそう。

 

配色

アースカラーが使われていて落ち着いた雰囲気。陶土を思わせる色かも。和モダン。

ベース:#dbd1c1, #f5f1e6, #c4c3b7, #9fa19c, #555853

テキスト:#000,  #fff

SETOMANEKIページより、瀬戸の空撮画像。

SETOMANEKIページより、瀬戸の空撮画像。
この色合いとリンクさせているような気もする。

 

フォント

本文はMontasRegularと游ゴシックの混植。英数字がMontasRegularという、モダンなセリフ体で表示されます。

游ゴシック体 Pr6N M”,”Yu Gothic Pr6N M”,”游ゴシック体”,YuGothic,”游ゴシック Medium”,”Yu Gothic Medium”
system-ui,-apple-system,Segoe UI,Roboto,Ubuntu,Cantarell,Noto Sans,sans-serif,serif

 

・混植について

場所によってはWhyte Inktrapや、Roboto Monoもあります。

ファーストビューより。

ファーストビューより。
WhyteInktrapとMontasRegularが混ぜて使われている。

Whyte Inktrapは、ファーストビューなど特にメッセージ性の強い見出しにMontas Regularと混ぜて使われています。ちょっと個性的な文字なので目に留まりやすいです。

参考:インキトラップとは(Wikipedia)

インキトラップink trap)は、書体フォント)に対して施される工夫である。小さなサイズのフォントにおいて、字体の角の内側を削り込んで幅を細くし、印刷する際のインキのしみ出しを防止する。ただし今日では、印刷技術の向上に伴って本来の目的はほとんどが失われ、装飾としての役割しかもたない[1]

調べてみたところ、インキトラップが上記のような背景を持った装飾なので、紙ものをだいぶ意識しているのではないかと思います。

 

「ABOUT」より。下段がRobotoMono。

「ABOUT」より。
下段がRobotoMono。

またRoboto Monoですが、さりげないところに使われています。モノスペースの書体はタイプライターを使っていた時代に始まるそう。確かにタイプライターで作ったタグみたい。

 

個性的ながらもまとまりのある印象になっているのは、紙もののようなレトロモダンな世界観を作り出せるという基準で組み合わせられているからなのではと思いました。

商品そのものの、伝統的なものを現代に寄り添うようにするという思想とも響き合います。

 

余白

全てrem指定、左右3remの余白を守って配置されている(上下はところによって違う)。

コンテンツ:padding:  4.8rem 3rem 18rem(or 4.8rem);

 

 

ファーストビュー

No.005 SETOMANEKI

No.005 SETOMANEKI

招き猫の手を象ったロゴのsvgアニメーションのあと、この画面が見えます。
svgアニメーションが上に引っ込んでいきつつ、下から「SETOMANEKI」のロゴ画像が出てくるのでシームレスに見えます。

そしてスクロールしていくとメインビジュアルの画像がページいっぱいに拡大していって、下部コンテンツへとつながります。
この後もスクロールで発生するイベントがあります。
ページ全体を、スクロールする用のdivで囲って、それと連動してメインビジュアルのtransform:scaleが変化する…のだと思う。確かなことは書けん。

 

 

導線

追従ヘッダーで各セクションにページ内リンク、オンラインストアへの外部リンクあり。
フッターにインスタグラムや運営会社、オンラインストアへの導線あり。

全体的にスクロールのギミックが多いので、思わずスクロールしたくなってしまいます。つまり導線不要と言っても過言

 

 その他あしらい

「PRODUCT」より。商品とインテリアのコーディネート例が載せられている。 多分小判形

「PRODUCT」より。
商品とインテリアのコーディネート例が載せられている。
多分小判形

border-radiusと::afterで作られているこの形ですが、招き猫なので多分モチーフは小判形…なのかな…?
シンプルだけどかっこいい。

PRODUCTのほかにも、デザイナーの顔写真を載せている箇所にもこの楕円形が使われています。

 

梢のあみめ | Webサイト100選

No.004 アロマハウス チャンパカ

Web業界のはしくれのものになるために、ページを見る目を養うwebサイトレビュー。

第4回目は岐阜県にあるアロマトリートメントのサロンである「アロマ チャンパカ」。
サロン系のWebサイトで、写真が大きく、余白たっぷりで落ち着いた雰囲気が好きだったのでレビューしてみました。

 

http://ah-champaca.com/

アロマハウス チャンパカでは、心理的・薬理的効果の期待できるアロマテラピーを医学的根拠に基づいて考察し、実践していきます。アロマテラピー、アロマトリートメントによって自己治癒力に活力を与え、心身の滞りをなくし、バランスを整えることが健やかな日々に繋がります。「一家にひとりアロマセラピスト」を目指し、正しいアロマテラピーの知識、トリートメント技術のお伝えを致しております。

 

ターゲット

アロマテラピーに興味がある人。
サロンもスクールもあるので、「施術を受けてみたい人」「学びたい人」も両方。「学びたい」くらいの動機があるので、自然派志向が強い20~40代くらいほどの女性のユーザーが中心でしょうか。

 

配色

とにかくさまざまなベージュが使われていて優しげな印象。

ベース:#e3d6cf, #f0e8e5

テキスト:#000,  #978177

 

フォント

‘FOT-筑紫明朝 Pr6 R’,’TsukuMinPr6-R’
‘游明朝’, ‘YuMincho’
“ヒラギノ明朝 Pro W3”, “Hiragino Mincho Pro”
serif

 

余白

内部コンテンツ幅:最小902px
セクションの上下パディング:160px

 

 

ファーストビュー

No.004 アロマチャンパカ

No.004 アロマチャンパカ

美しい「aroma house Champaca」の大きなロゴと、店内の写真のスライドショーが目を引きます。
ロゴは「aroma house」の部分が薄いベージュ、「Champaca」の部分が濃いベージュになっていて、屋号であるChampacaの部分がきちんと印象に残ります。

少し下にスクロールすると、フェード形式の画像スライドショーがあります。

画像がたっぷり使われていて、こういう施術受けたいなあと思わせられます。

 

導線

トップページファーストビューのナビゲーション、追従式のヘッダーナビゲーション、全ページ下部共通のお問い合わせボタン。

 

トップページのコンテンツ

スクールのレッスンの概要と、サロンの中の雰囲気が伝わる写真があります。

 

下層ページコンテンツ

下層ページのタイトル部分

下層ページのタイトル部分

こちらは下層ページのタイトル。

大きな英字のタイトルがメインビジュアルの上に重なっています。

写真とコンテンツ部分がずれているのもおしゃれ。コンテンツ幅にそって配置されているので綺麗に整って見えます。

 

ただ、白と黒以外は全てベージュの濃淡なので、文字が読みにくい箇所もあります。
検証ツールで見るとACCESSIBIRITYに!マークがついている箇所もありました。
淡くて優しい雰囲気なのですが、可読性が…。

 

共通フッター

店舗情報と、Googleマップの埋め込みがあります。

梢のあみめ | Webサイト100選

No.003 東京都庭園美術館

Web業界のはしくれのものになるために、ページを見る目を養うwebサイトレビュー。

第3回目は東京都庭園美術館のホームページ。

現在開催中の展覧会のイメージをトップに据え、サイトそのものはごくシンプルに作られていた。
美術館という特性上じっくり見せたいコンテンツ(作品など)が多く、そのような場所にモーダルウィンドウを使うのだという気づきになった。

 

https://www.teien-art-museum.ne.jp/

東京都庭園美術館は、1933年に建設されたアール・デコ様式の旧朝香宮邸とその空間をいかした展覧会、緑豊かな庭園を楽しめる美術館です。

 

配色

ベース:#ffffff

テキスト:#333333

 

フォント

“ヒラギノ角ゴ Pro W3”
“Hiragino Kaku Gothic Pro”
“メイリオ”,
Meiryo
Osaka
“MS Pゴシック”
“MS PGothic”
sans-serif

 

 

ファーストビュー

現在開催中の展覧会のメインビジュアルが据えられている(執筆当時は「旅と想像 / 創造展」)。
アクセスした瞬間に開催中の展覧会がわかり非常に便利。
このファーストビューはパララックス効果で作られており、スクロールしていくと下からコンテンツがかぶさっていく。

加えて美術館を訪れる客に絶対にみておいて欲しいのであろう、「ご来館にあたって」のボタンがあり、感染症対策関連のページへ飛ぶようになっている。
個人的には事前予約が必要なのかどうか知りたいとき、大体感染症対策のページを見るのでファーストビューにおいてあるのはありがたいと思った。

 

導線

ヘッダーナビゲーション、「チケットの購入・日時指定」ボタン、フッターナビゲーション。

ヘッダーナビゲーション:スクロールすると出現する。ドロップダウン式のメニュー。

チケットの購入・日時指定ボタン;トップページと「開催中の展覧会」のページのみに出現する。

 

トップページのコンテンツ

NEWS、PROGRAM、iframeによる公式twitter埋め込み、カレンダー、来館者向けのコンテンツ。

 

 

「開催中の展覧会」ページのコンテンツ

「展覧会概要」「本展の見どころ」「チケット情報」「関連プログラム」「ギャラリートーク」「出品作家」のコンテンツがページ内リンクでみられるようになっている。

出品作品は、jqueryプラグインlightboxを用いたモーダルウィンドウで拡大してみることができる。

 

出品作家はタブを切り替えてみることができる。
bxsliderが使われており、出品作家の名前リストにclass=”bx-pager”をつけてタブっぽくカスタムしているようだ(これ今度から使いたい)。
タブ(っぽく見えるページャー)がアクティブになるとclass=”active”が付いて、border-bottomの色がなくなる。

「開催中の展覧会」ページより、出品作家のエリア。

「開催中の展覧会」ページより、出品作家のエリア。

 

梢のあみめ | Webサイト100選

No.001 ユニクロ公式オンラインストア

Web業界のはしくれのものになるために、ページを見る目を養うwebサイトレビュー。

第1回目は日本を代表するファストファッションブランド、ユニクロの公式オンラインストアです。

サイトはこちらから https://www.uniqlo.com/jp/ja/

ユニクロ公式オンラインストア。レディース・メンズ・キッズ・ベビー服のアイテムを豊富にご用意。ユニクロのアイテムを使ったコーデや新作、お得な情報も配信。

 

ターゲット

基本的に性別・世代を問わない。

 

ファーストビュー

現在開催しているキャンペーンや、目玉商品がメインビジュアルとして目に入ってきて、横方向の自動スライドショーと、スクロールで見る縦方向のスライドショーが組み込まれている。
下にスクロールしていくと必然的に全てのキャンペーンに目を通すことになる。

 

 

ナビゲーション

追従型のヘッダーナビゲーション。
マウスホバーでメガドロップダウンメニューが表示される。
わざわざクリックする必要がないのが使いやすい。

 

梢のあみめ | Webサイト100選

No.002 無印良品公式オンラインストア

Web業界のはしくれであるために、ページを見る目を養うwebサイトレビュー。

第2回目は無印良品の公式オンラインストア。

先日レビューしたユニクロとは、共にシンプルな衣料品を扱うブランドであるという点で競合する。しかしヘビーユーザーの層の違いからコンテンツに特色が見られた。

https://www.muji.com/jp/ja/store

無印良品は衣服、生活雑貨、食品という幅広い品ぞろえからなる品質の良い商品として、1980年に生まれました。現在、全世界で700店舗を超え、商品アイテムは、約7,000品目を扱っています。

 

ターゲット

世代や年代を問わないブランド。
ブランドのヘビーユーザーは女性であり、特に40代が多いそう。

無印良品に「惚れた」のはどんな人なのか?ブランドの強みをデータ分析でマーケコンサルが考察(参考サイト)

 

ファーストビュー

その時期におすすめの商品のキャンペーンページへのリンクがメインビジュアルとして真っ先に目に飛び込んでくる。

執筆当時(11月)は雨水を弾くダウンジャケットと、綿のインナーのキャンペーンページだった。

 

導線

追従型のヘッダーナビゲーション。普段は隠れていて、ユーザーがページの上部に戻ろうとスクロールをすると出てくる形式。
こういうナビゲーションは、コンテンツの閲覧を邪魔しないというメリットと、ナビゲーションがないユーザーの不安感とでイーブンな気がしている。

 

キャンペーンページだと、グローバルナビゲーションではなくキャンペーンページの内容に即したナビゲーションが表示される。

試しに綿のインナーのキャンペーンページに移動すると、「あったか綿」「あったか綿 厚手」「あったか綿 ウール」の3つのタブが上部に追従します。タブ切り替えでその商品に素早くアクセスできる。

無印良品オンラインストアの、あったか綿の紹介ページ。上部に3つの商品タブが追従し、タブ切り替えで商品ごとの詳細が表示される。

タブの下のラインの色とメインビジュアルの色がリンクしており、自分がなんのタブを開いているのかが直感的に分かる。

ただし再度グローバルナビゲーションにアクセスしたい場合には、ページの最上部までスクロールしなければならない。

 

 

トップページのコンテンツ

ファーストビューから下に見ていくと、季節のおすすめやネットストアの情報の下に商品カテゴリの一覧がある。

PCだと全部見えていて、モバイルだとアコーディオンパネルになって折りたたまれている。

そのあとには「ネットサービスの便利なサービス」という形で送料無料の案内がある。

「いろいろな無印良品(他ブランド展開紹介)」「良品計画について(企業情報や採用情報など)」「読みもの」「イベント」の順でコンテンツが続いている。

 

個人的に面白いと思った「読みもの」コンテンツには日めくりの商品紹介ページがあったり、ライフスタイルマガジンのようなページがあったり、雑誌のような感覚で読み進められる。
無印良品ヘビーユーザーの情報収集元に雑誌が多いという点を考慮したコンテンツなのかなと思った。

 

一方でECサイトであることを踏まえると、わざわざ「良品計画について」のセクションが割かれているのは冗長であるように感じた。

 

 

梢のあみめ | Webサイト100選